GIMP Portable 2.8 の覚え書き

最終更新  2024.3.30


◆◆ インストール ◆◆

「gimp portable ダウンロード」で検索する。

2015.2.16 時点の最新バージョンは 2.8 である。
GIMPPortable_2.8.14-fix.paf.exe をダウンロードする。

GIMPPortable_2.8.14-fix.paf.exe を実行すると、
「コンポーネントを選んで下さい」と表示されるので
「Additional Languages」のチェックが入った状態で「次へ」
を押す。

ファイルの展開先を聞いてくる。
デフォルトでは ......\Downloads\GIMPPortable となる。

展開後に C:\online_soft などのフォルダを作成し、
その下に移動させる。

フォルダ GimpPortable の中の GIMPPortable.exe を
「右クリック」→「送る」→「ショートカットの作成」で
ショートカットを作成して、デスクトップなどに置く。

Windows8 の場合は、「右クリック」→「スタートにピン止め」

◆◆ 日本語化 ◆◆

「Edit」→「Preferences」→「Interface」
「Language」を「Japanese[ja]」に設定する。

一度終了してから起動すると、メニューが日本語化される。

GimpPortable 以下に存在する何らかのファイルに環境設定が
保存されるようだ。ツールボックスウィンドウの位置なども
保存される。

ゆえに、複数のユーザーが 1 つのフォルダ内の GIMP Portable を
共有するのは良くない。
各自の管理する領域にコピーすることが望ましい。

GIMP Portable の容量は約 200MB である。

◆◆ 表示倍率の変更 ◆◆

(1) 画面左下の -- % のテキストボックスで指定する

(2) 「拡大」のアイコンをクリックし、画面上でクリックする。
  ctrl を押しながらクリックすると縮小

◆◆ 表示領域の変更 ◆◆

(1) 画面下・右のスクロールバーを操作

(2) space を押しながらドラッグ

◆◆ ウィンドウサイズの自動調整 ◆◆

「表示」→「ウィンドウサイズを合わせる」で画像ウィンドウのサイズが
画像のサイズ(解像度)に自動調整される。

◆◆ ウィンドウの構成 ◆◆

画像のウィンドウ以外に、「ツールボックス+ツールオプション」と
「レイヤー+チャンネル」のウィンドウをオープンしながら
作業するのが、作業しやすい。

> ツールボックスウィンドウ

ツールボックスを閉じてしまったときの対処法

「ウィンドウ」→「最近閉じたドック」で復活可能。
新規に作成する場合は以下の通り。

1.「ウィンドウ」→「新しいツールボックス」で
   ツールボックスウィンドウを表示する。

2. 横幅を拡大する
  「ここにドッキング可能なダイアログをドロップできます」と表示される。

3.「ウィンドウ」→「ドッキング可能なダイアログ」→「ツールオプション」
   でツールオプションウィンドウを表示する。

4. ウィンドウの縁ではなく、タブの部分を 2. で説明した領域にドラッグする

> 「レイヤー+チャンネル」ウィンドウの作成

「ウィンドウ」→「ドッキング可能なダイアログ」
で個別に開いた後、「チャンネル」のタブをレイヤーの
ウィンドウにドラッグする。

離す位置によって、結果が異なる。

- 2 つのメニューが重なって表示され、タブをクリックして選ぶ。
- 2 つのメニューが縦方向に並ぶ。

◆◆ ファイルのセーブ ◆◆

「保存」「名前をつけて保存」では gimp の独自形式である
拡張子 xcf ファイルが作成される。

gif, png, jpeg などの形式で保存するには
「ファイル」→「Export As ...」

◆◆ トリミング ◆◆

1. ツールボックスの中の「切り抜き」をクリック
2. 画像ウィンドウで、切り抜きたい範囲をドラッグ
3. 四隅の正方形の領域でクリック

◆◆ 解像度の確認と変更 ◆◆

「画像」→「画像の情報」で解像度(ピクセル数)を確認

「画像」→「画像の拡大・縮小」で解像度変更
単位を「percent」にするとよい。

◆◆ カラー画像 → 白黒画像 ◆◆

「画像」→「モード」→「グレースケール」

◆◆ トーンカーブの設定 ◆◆

「色」→「トーンカーブ」
入力は処理前の画素値、出力は処理後の画素値



処理後のヒストグラムが 0〜255 に広がるように変換関数を設定する。

◆◆ モザイクをかける・ぼかす ◆◆

ツールボックスウィンドウの「矩形選択」「楕円選択」
で領域を選択し、

「フィルター」→「ぼかし」→「モザイク処理」
「フィルター」→「ぼかし」→「ガウスぼかし」

◆◆ スタンプツール ◆◆

1. ツールボックスの「スタンプで描画」をクリック

2.「ツールオプション」タブのメニューで
 サイズを調節する

3. ctrl + クリック  でコピー元領域を選択

4. クリックでスタンプ元をコピー
   ドラッグでスタンプ元周辺をコピー

デフォルトでは新たにクリックした場所に
転写元の中心がくる。

前回クリックした場所との相対位置を維持したいときは、
「ツールオプション」タブをスクロールして見える一番下に
「位置合わせ」というメニューがある。

「揃える」に設定すると、2 回目以降のクリックは、
1 回目のクリックの場所からの相対位置が転写される。

◆◆ 文字の入力 ◆◆

1. 「ツールボックス」の「テキスト」を選ぶ。

2. ドラッグしてテキストボックスを作成する

「ツールボックス」下半分の「ツールオプション」で
フォント・色・サイズなどを設定する。

3. 文字を入力すると、新規レイヤーが自動生成される。
   レイヤーメニューは「ウィンドウ」→「ドッキング可能なダイアログ」
   →「レイヤー」

文字の修正
 テキストのレイヤーを選ぶ
 →「ツールボックス」で「テキスト」をクリック
 → 文字の上でクリックすると編集モードに入る
  → 四隅の四角をドラッグするとテキストボックスのサイズの変更

文字の移動
 テキストのレイヤーを選ぶ
 →「ツールボックス」で「移動」をクリック
 → カーソルを文字のドットの上に持っていくと「十字矢印マーク」になる。
     この状態でドラッグ。
     少しでも文字のドットの上からずれると指差しマークになる。
     この状態でドラッグすると、メインの画像が移動してしまう。

◆◆ 直線の引き方 ◆◆

鉛筆で描画・ブラシで描画 などを選ぶ。

1. 始点をクリック
2. Shift を押しながら終点をクリック

◆◆ 長方形・楕円の描き方 ◆◆

矩形選択・楕円選択  で選択する
「編集」→「選択範囲の境界線を描画」

◆◆ レイヤーの使用例(写真とフォトフレームの合成) ◆◆

背景が透明なフォトフレーム画像に、写真画像を「拡大・縮小」して
はめ込む方法

1. フォトフレーム画像と合成したい写真画像はあらかじめ、
   解像度を揃えておく。写真を少し大きめにしておく。

2. フォトフレーム画像を開き、
  「ウィンドウ」→「ドッキング可能なダイアログ」→「レイヤー」で
   レイヤーの作業ウィンドウを表示

   写真の方がピクセル数が多い解像度が高い場合が多いので、
  後の操作に備えて、ウィンドウサイズを大きくしておく。

3. 合成したい写真画像をクリップボードにコピーし、
  「編集」→「貼り付け」を選ぶ。
  「フローティング選択範囲」というレイヤーが自動生成される。
   この状態では、このレイヤーに対する操作しかできない。

   右クリック → 「新しいレイヤーの生成」で普通のレイヤーにする。

   重なる順序を「↓」アイコンで変更する。

写真の微調整

拡大・縮小
  写真のレイヤーを選択
 「選択」→「選択を解除」
  ツールボックスの「拡大・縮小」アイコンをクリック
 画像をクリック
  crtl を押すと縦横比を維持する

(注) 
「選択」→「全てを選択」すると、
最初に読み込んだフォトフレームのサイズが選択される。
写真画像のサイズがそれより大きいとき、
写真画像全体を縮小・拡大できない。

実行後、条件によっては
「フローティング選択範囲」レイヤーが新規に作成され、
元画像のレイヤーが透明になる。右から二番目の
チューリップマークを押すと再び合成される。

4. レイヤーの合成

レイヤーウィンドウの「▲」→「レイヤーメニュー」→「画像の統合」

◆◆ 画像の合成 ◆◆

ある画像の顔の部分だけを切り出し、回転させ、
別の画像に貼り込む。

a. 顔画像の処理

a1. あらかじめ「レイヤー」→「透明部分」→「アルファチャンネルの追加」
    で画像のアルファチャンネルを追加しておく

a2. 領域を選択して切り出す。4 つ方法がある。詳しくは
    http://synclogue-navi.com/gimp-trimming
    ここでは 2 つ示す。
   (1)「楕円領域」で領域を選択した後、
   (2)「前景選択選択」
       クリック or ドラッグ してだいたいの領域を指定する。
       切り出したい部分をドラッグしてなぞる  だいたい抽出される
       微修正したい部分をツールオプションの「背景部分をマーク」にチェックを入れて
       ドラッグする
       enter で領域を確定する

a3.「選択」→「選択範囲の反転」→ delete

a4.「選択」→「全てを選択」
   「編集」→「コピー」

b. フォトフレーム画像の処理

b1. 貼り付け

b2. ツールボックスの「移動」「拡大・縮小」「回転」で調整

b3.「画像」→「画像の統合」

b4. スタンプツールで境界付近を修正

◆◆ 印刷時のサイズ設定 ◆◆

ファイル ---- ページ設定

サイズはデフォルトの Letter 8.5x11(21.6 cm × 27.9 cm)を使う
それ以外の用紙を選択しても、もう一度メニューを開くと Letter 8.5x11 に
戻っている。

余白(ミリ)を設定して、目的のサイズにする。

例えば、縦 4 cm  横 4 cm に設定し、元の画像が縦 300 px, 横 400 px だったと
する。このとき、自動的に縦 3cm, 4 cm となって印刷される。
画像が縦長や横長になることはない。

プリンタとして Canon iP100 を使っている場合、
以下の設定をしても、全て無効になる。

・画像 ---- 印刷サイズ
・ファイル ---- ページ設定
・プリンタドライバの拡大/縮小印刷で % を指定

◆◆ 画像の切り抜き ◆◆

(1)(2) はラスター系
(3)(4) はベクトル系

参考サイト

http://synclogue-navi.com/gimp-trimming

(1) 消しゴムツールを使う

a. 四角形領域あるいは楕円領域を選択
b. 選択 --- 選択範囲の反転
c. delete
d. 消しゴムツールで不要部分を消去する。

(2) 前景抽出選択

a. 境界の外側をドラッグして閉領域をつくる。
b. 下方の「選択範囲を新規作成または置き換えます」のモードにして
   選択したい領域の一部分をドラッグ
c.「選択領域に加えます」をクリックして、微調整をする。
   前景部分をマーク  にチェックを入れると前景に加える
   背景部分をマーク  にチェックを入れると背景に加える
d. enter キーを押すと選択領域になる
e. 選択 --- 選択領域の反転
f. delete

(3) 電脳はさみ(境界を自動認識)

a. 境界の点をクリックしてゆく。閉領域をつくる。
b. 微調整をする。
   点を増やしたいときは、境界線の上でクリック
   点を減らしたいときは、方法がわからない。
c. 閉領域の内側でクリック
d. 選択 --- 選択領域の反転
e. delete

(4) パスツール(自力で輪郭を作成)

a. ベジェ曲線の節点をクリックしてゆく
b. ctrl キー + クリックで 閉領域をつくる
c. 制御点を微調整する。
   線をドラッグすると、両端の 2 つの制御点を同時に調整する。
   ctrl を押しながら制御点をドラッグすると 1 個の制御点を調整。
d. ウィンドウ --- ドッキング可能なダイアログ --- パス
   対象となるパスをクリックし、下方の「パスから選択領域を作成します」
   をクリック。
e. 選択 --- 選択領域の反転
f. delete