GIMP 2.10 の覚え書き

初版作成  2018.10.17
最終更新  2024.3.30


◆◆ 日本語化 ◆◆

Edit --> Preference --> Interface --> Language 日本語 [ja]

◆◆ ウィンドウの構成 ◆◆

「ウィンドウ」→「シングルウィンドウモード」にチェックを入れる。

1 つのウィンドウに全てのメニューが入る。
左と右にメニューを置く領域が確保される。

ツールボックスが存在しない場合は
「ウィンドウ」→「新しいツールボックス」

インターフェースとして以下の重要な操作法を
知っておく必要がある。

 ◆ タブをドラッグすると、独立したウィンドウとなる

 ◆ 独立したウィンドウの「タブ(ウィンドウの縁ではない!)」を
   ドラッグすると、ドッキングする。

左側領域、右側領域にタブをドラッグしたときの動作

 ◆ 下に何も存在しない場合
    ドラッグしたウィンドウがドッキングする

 ◆ すでにメニューが存在する場合
   - タブの上で離すと 2 つのメニューが重なって表示される
   - 左右の縁(縁が青色に変化する)で離すと 2 つのメニューが横方向に並ぶ
   - 上下の縁(縁が青色に変化する)で離すと 2 つのメニューが縦方向に並ぶ

必須ウィンドウ

「ツールボックス」(基本メニュー/左側に配置される)

  画面上にないとき、「ウィンドウ」→「新しいツールボックス」

「ツールオプション」(ツールボックスの下側に配置)

  「ウィンドウ」→「ドッキング可能なダイアログ」→「ツールオプション」
  でツールオプションウィンドウを表示する。

  タブ(ウィンドウの縁ではない)をドラッグしてドッキングさせる。

準必須ウィンドウ

「レイヤー」
「ピクセル情報」

  「ウィンドウ」→「ドッキング可能なダイアログ」→「レイヤー/ピクセル情報」

◆◆ 表示倍率の変更 ◆◆

(1) 画像左下の -- % のテキストボックスで指定する

(2) 「ズーム」のアイコンをクリックし、画面上でクリックする。
  拡大・縮小の切り替えは画面左側のツールオプション

  ctrl を押しながらクリックすると反対の動作
  

◆◆ 表示領域の変更 ◆◆

(1) 画面下・右のスクロールバーを操作

(2) space を押しながらドラッグ

◆◆ ウィンドウサイズの自動調整 ◆◆

「表示」→「ウィンドウサイズを合わせる」で画像ウィンドウのサイズが
画像のサイズ(解像度)に自動調整される。

◆◆ ファイルのセーブ ◆◆

「保存」「名前をつけて保存」では gimp の独自形式である
拡張子 xcf ファイルが作成される。

gif, png, jpeg などの形式で保存するには
「... に上書きエクスポート」あるいは
「名前を付けてエクスポート」

◆◆ メニューの選択 ◆◆

「鉛筆で描画」「ブラシで描画」はひとつのアイコンの中にある
「右クリック」あるいは「キーボード 1 字」で選択

◆◆ トリミング ◆◆

1. ツールボックスの中の「切り抜き」をクリック
2. 画像ウィンドウで、切り抜きたい範囲をドラッグ
3. 四隅の正方形の領域でクリック

◆◆ 解像度の確認と変更 ◆◆

「画像」→「画像の情報」で解像度(ピクセル数)を確認

「画像」→「画像の拡大・縮小」で解像度変更
単位を「percent」にするとよい。

◆◆ カラー画像 → 白黒画像 ◆◆

「画像」→「モード」→「グレースケール」

◆◆ トーンカーブの設定 ◆◆

「色」→「トーンカーブ」
横軸は処理前の画素値、縦軸は処理後の画素値

処理後のヒストグラムが 0〜255 に広がるように変換関数を設定する。


 ↑
基本操作

少し明るめに
 ↓

◆◆ ぼかす/モザイクをかける ◆◆

ツールボックスウィンドウの「矩形選択」「楕円選択」
で領域を選択し、

「フィルタ」→「ぼかし」→「ガウスぼかし」
「フィルタ」→「ぼかし」→「モザイク処理」

◆◆ スタンプツール ◆◆

1. ツールボックスの「スタンプで描画」をクリック

2. ブラシを選択すると
  サイズ 硬さ 強さ
  が設定される。微調整する。

   硬さは 50 がおすすめ

3. ctrl + クリック  でコピー元領域を選択

4. クリックでスタンプ元をコピー
   ドラッグでスタンプ元周辺をコピー

デフォルトでは新たにクリックした場所に
転写元の中心がくる。

前回クリックした場所との相対位置を維持したいときは、
「ツールオプション」タブをスクロールして見える一番下の
「位置合わせ」を「揃える」に設定すると、
2 回目以降のクリックは、1 回目のクリックの場所からの
相対位置が転写される。

◆◆ 文字の入力 ◆◆

1. 「ツールボックス」の「テキスト」を選ぶ。

2. ドラッグしてテキストボックスを作成する

「ツールボックス」下半分の「ツールオプション」で
フォント・色・サイズなどを設定する。

3. 文字を入力すると、新規レイヤーが自動生成される。
   レイヤーメニューは「ウィンドウ」→「ドッキング可能なダイアログ」
   →「レイヤー」

文字の修正
 テキストのレイヤーを選ぶ
 →「ツールボックス」で「テキスト」をクリック
 → 文字の上でクリックすると編集モードに入る
  → 四隅の四角をドラッグするとテキストボックスのサイズの変更

半透明のウィンドウが表示されるが、その中を操作しても
変わらない。左側のツールオプションの中の数値を変更する。

文字の移動
 テキストのレイヤーを選ぶ
 →「ツールボックス」で「移動」をクリック
 →「ツールオプション」で「アクティブなレイヤーを移動」をチェック
 → カーソルを文字のドットの上に持っていくと「十字矢印マーク」になる。
     この状態でドラッグ。
     少しでも文字のドットの上からずれると指差しマークになる。
     この状態でドラッグすると、メインの画像が移動してしまう。

フォントの選び方
  ツールオプションの「Aa」のアイコンをクリック

◆◆ 直線の引き方 ◆◆

新しいレイヤーを作成する
「選択」→「すべて選択」

「鉛筆で描画」「ブラシで描画」などを選ぶ。

1. 始点をクリック
2. Shift を押しながら終点をクリック
   Ctrl も押すと水平の線を引ける。

文字を書いたときに自動生成されたレイヤーにおいては、
文字の領域の中にしか線をかけない。

直線の色にグラデーションが付くとき:
 動的オプションの中のフェードのオプションが 0 px になっていない
 0 px に設定すると、最初から前景色で描く。

◆◆ 長方形・楕円の描き方 ◆◆

新しいレイヤーを作成する

「矩形選択」「楕円選択」で選択する
「編集」→「選択範囲の境界線を描画」or「背景色で塗りつぶす」

◆◆ 写真とフォトフレーム画像の合成 ◆◆

背景が透明なフォトフレーム画像に、写真画像を「拡大・縮小」して
はめ込む方法

1. フォトフレーム画像と合成したい写真画像はあらかじめ、
   解像度を揃えておく。写真を少し大きめにしておく。

2. フォトフレーム画像を開く

   レイヤーウィンドウを表示しておく

   写真の方がピクセル数が多い解像度が高い場合が多いので、
  後の操作に備えて、ウィンドウサイズを大きくしておく。

3. はめ込みたい写真をクリップボードにコピーし、
  「編集」→「貼り付け」
  「フローティング選択範囲」というレイヤーが自動生成される。
   この状態では、このレイヤーに対する操作しかできない。

   右クリック → 「新しいレイヤーの生成」で普通のレイヤーにする。

4. 重なる順序を「↓」アイコンで変更する。

5. 写真の微調整

   拡大・縮小
     写真のレイヤーを選択
    「選択」→「選択を解除」
     ツールボックスの「拡大・縮小」アイコンをクリック
    画像をクリック
       shift を押すと縦横比を維持する
     拡大・縮小 ミニウィンドウの「拡大・縮小」ボタンを押すと確定

   適切な位置に移動させる

6. レイヤーの合成

   「画像」→「画像の統合」

◆◆ 画像の合成 ◆◆

ある画像の顔の部分だけを切り出し、回転させ、
別の画像に貼り込む。

a. 顔画像の処理

a1.「画像のレイヤーで右クリック」→「アルファチャンネルの追加」

a2. 領域を選択して切り出す。4 つ方法がある。詳しくは
    http://synclogue-navi.com/gimp-trimming
    ここでは 2 つ示す。
    
   (1)「楕円領域」

   (2)「前景抽出選択」
       クリック or ドラッグ してだいたいの領域を指定する。
          ↓
       enter を押すと消去する領域が濃い青色、残す領域が薄い青色になる。
          ↓
       Draw foreground にチェックを入れて残したい領域をドラッグ
       Draw background にチェックを入れて削除したい領域をドラッグ
       Stroke width はその都度適切な値に設定する

       それ以外の領域は Gimp が判断する
          ↓
       前景抽出選択のミニウィンドウの Preview mask にチェックを入れると
       選択する領域をプレビューできる。不満があるなら、上のステップにもどる
          ↓       
       前景抽出選択のミニウィンドウの Select をクリック

a3.「選択」→「選択範囲の反転」→ delete

a4.「選択」→「全てを選択」
   「編集」→「コピー」

b. 貼り付け先画像の処理

b1. 貼り付け

  「フローティング選択範囲」というレイヤーが自動生成される。
   この状態では、このレイヤーに対する操作しかできない。

   右クリック → 「新しいレイヤーの生成」で普通のレイヤーにする。

b2. ツールボックスの「移動」「拡大・縮小」「回転」で調整

b3.「画像」→「画像の統合」

b4. スタンプツールで境界付近を修正

◆◆ 印刷時のサイズ設定 ◆◆

ファイル ---- Page Setup

余白(ミリ)を設定して、目的のサイズにする。

例えば、縦 4 cm  横 4 cm に設定し、元の画像が縦 300 px, 横 400 px だったと
する。このとき、自動的に縦 3cm, 4 cm となって印刷される。
画像が縦長や横長になることはない。

◆◆ 画像の一部を別の場所にコピーする ◆◆

1. 矩形選択ツールでコピー元を選択する
   画面上で大まかに選択した後、
   ツールオプションウィンドウを利用して精密な指定をする
   切り抜きと同様に四隅の枠内でクリックして範囲を確定

2. 編集 --- コピー

3. alt + マウスドラッグ   で移動先を指定
   ツールオプションウィンドウを利用すると精密な指定が可能

◆◆ 画像処理のサイト ◆◆

以下のサイトはお勧めである

Nippon Photo Net のサイト(よく使うトーンカーブの種類をまとめてみた)

◆◆ メニュー等のフォントサイズの変更 ◆◆

(情報源)
https://gazocustomize.com/gimp-menufont-change/

以下のファイルに記入する。

C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\GIMP\2.10\gtkrc

中身の例:
----------------------------------------------------------
style "gimp-dark-default-style"
{
  font_name = "Meiryo 11"
}
----------------------------------------------------------

◆◆ 選択できなくなってしまった ◆◆

矩形選択、楕円選択をクリックしても、選択範囲が設定できず
画像が移動してしまう、という現象が起こることがある。

クリップボードの画像から新規作成するときに PhotoShop と
同様に ファイル --- 新規作成 した画像に対して
貼り付けるとこの現象が起こる。

レイヤーを見ると 2 つのレイヤーがあり、貼り付けた画像は
「フローティング選択範囲」となっている。
レイヤー --- レイヤーの固定 を実行して1つのレイヤー
にまとめる。

クリップボードから画像を新規に作成するときは
以下の手順を使う

編集 --- クリップボードから生成 --- 画像