Word 2016 の使い方 応用編

最終更新  2019.5.22


◆◆ スタイルとは ◆◆

全ての段落に「スタイル」が設定されている。

「ホーム」→「スタイル」の右下の ▲ を押すとスタイルの
ウィンドウが開く

Word の左右の枠にドラッグするとドッキングする

「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」で
「編集オプション:書式の履歴を維持する」のチェックを外す。
表示されるスタイルの個数が少なくなり見やすくなる。

スタイルウィンドウ右下の「オプション」を押すと、
表示するスタイルの種類を設定することができる。

この授業の課題を解くときは、
「表示するスタイル」は「作業中の文書に含まれるスタイル」、
「スタイルとして表示する書式の選択」のチェックは全て外して
おくと作業しやすい。

目的のスタイルが表示されないときは、
「表示するスタイル」を「すべてのスタイル」に設定する。

スタイルの種類はいくつかあるが、
「文字スタイル」と「段落スタイル」以外は
知らなくてもよい。

文字スタイル(右端に「a」マーク):
  「ホーム」→「フォント」で指定する項目を指定する

段落スタイル(右端に「↓」マーク):
  「ホーム」→「フォント」と「ホーム」→「段落」で
  指定する項目を指定する

リンクスタイル(右端に「↓a」マーク):
  「文字スタイル」と「段落スタイル」の両方の機能を持つ。

新規にスタイルを作成したいときは、スタイルウィンドウ左下隅の
「新しいスタイル」
「基準にするスタイル」は「標準」

基準にするスタイルのデフォルト値は
「そのときカーソルがある段落」となるので、
スタイルを新規作成するときは、カーソルを「標準」に置く。

「標準」「見出し1」などのスタイルはデフォルトで存在する
スタイルであり、削除はできない。

「段落スタイルの名前」をクリックすると、カーソルが存在する
段落にそのスタイルが適用される。

範囲を指定した状態で「文字スタイルの名前」をクリックすると、
その範囲に文字スタイルが適用される。

何も選択せずに「すべてクリア」をクリックすると、
カーソルがある段落のスタイルが「標準」に設定される。
個々の文字に設定した文字色、太字などはそのまま。

段落全体を選択した状態で「すべてクリア」をクリックすると、
全ての設定がクリアされ、スタイルは「標準」に設定される。

スタイルウィンドウの左下から二番目の「スタイルの詳細情報」
→「書式の詳細設定」で選択されているスタイルの情報が表示
される。スタイルの内容を把握したいときに便利。

長さに関する設定が「○行」ではなく、「○mm」あるいは「○pt」
になっているとき、0 と設定して一旦設定ウィンドウを閉じて、
再度開くと「○行」という表示になる。

◆ スタイルの便利な機能

段落の設定項目に「同じスタイルの場合は段落間にスペースを追加しない」
がある。段落前・段落後の間隔を指定しても、同じスタイルが連続する場合は
無効となる。

「箇条書き」や「引用を表すインデント」などに用いる。

◆ スタイル関連のバグ(Word2013 使用時。Word2016 は未確認)

現象:
  新規に作成したスタイルを、段落に適用すると、
  (スタイルで Century に設定しているにもかかわらず)
  英数字が MS 明朝になる。

対処法:
  ファイルをセーブして一旦閉じて、もう一度開くと直る

◆◆ 段落番号のスタイル ◆◆

独自の段落番号スタイルを設定することは推奨しない。
番号の振り直し時に問題が発生する。

  「右クリック」→「一から再開」で番号の振り直しをすると、
  その段落の左インデントとぶら下げが
  「右クリック」→「リストとインデントの調整」で設定した値に変更されてしまう。

Word のバグであると思われる。

「リストとインデントの調整」は mm でしか設定できず、「○字」と
設定すると、微妙にずれた値(ex. 7.4mm となるべきところ 7.1mm となる)
に設定される。自分で計算して設定する必要がある。

字送りが 10.5pt の場合、1 文字の横幅は 25.4÷72×10.5=3.7mm であるから、

  番号の配置 = 左インデント × 3.7 [mm]
  インデント = (左インデント + ぶら下げ) × 3.7 [mm]

である。

◆◆ スタイルの文書間のコピー ◆◆

スタイルウィンドウの下端の左から 3 番目のアイコン「スタイルの管理」
→「インポート/エクスポート」

◆◆ 凝った文字配置など ◆◆

◆ ルビ

ルビを振りたい文字列を選択した状態で
「ホーム」→「フォント:ルビ」

◆ 四角で文字を囲う

「ホーム」→「フォント:囲み線」

◆ ○や□や△で文字を囲う

「ホーム」→「フォント:囲い文字」

◆ 横書きの中に「縦書き」で文字を組む  あるいはその逆

「ホーム」→「段落:拡張書式▼」→「縦中横」

◆ 均等割り付け

均等割り付けしたい文字列を選択した状態で
「ホーム」→「段落:拡張書式▼」→「文字の均等割り付け」
で割り付け後の文字幅を指定する。

◆◆ 課題「古文・漢文プリント」を作成するときのテクニック ◆◆

まず、以下の設定が行われていることを確認する。

1.「ファイル」→「オプション」→「文章校正」→「オートコレクトのオプション」
  「オートコレクト」と「入力オートフォーマット」のチェックを全て外す。

2.「ファイル」→「オプション」→「表示」
 常に画面に表示する編集記号で全ての記号にチェックを入れる

縦書きの場合、インデントマーカーが表示されないので、
「表示」→「表示:ルーラー」にチェックを入れても
無駄だと思われる。

以下のノウハウを読むこと

(1) 文字の配置

縦書きのときは「段落」→「体裁」→「文字の配置」は「中央揃え」
にするのが明快である(デフォルトは自動)。

雛形の docx ファイルの「標準」スタイルは既に上記のようにしてある。

(2) 白抜き文字

「ホーム」→「フォント:フォントの色」を白
「ホーム」→「フォント:蛍光ペンの色」を黒

蛍光ペンで黒くした部分の中央に文字が来るようにするには
  「行間」  固定値
  「体裁:文字の配置」を「中央揃え」

(3) 囲い文字

数字を丸で囲む場合のみ「1」と押して変換し、囲み文字を使う。

(4) 図形

shift キーを押しながらの操作

 線を描く :方向が 0, 15, 30, 45...と 15°刻みになる
 図形の回転:15°刻みに回転する

位置の微調整:カーソル移動キー

(5) スタイルの作成

「標準」以外に以下のスタイルを作成する。

古文用
  段落スタイル
    古文本文:古文の本文用
    古文注釈:古文の注釈のテキストボックスの中の文字用
  文字スタイル
    古文囲み文字:古文の中の丸や四角で囲んだ文字用

漢文用
  段落スタイル
    漢文ルビ:漢文のルビ用
    漢文本文:漢文の本文用
    漢文行間:漢文の行間用
  文字スタイル
    漢文返り点:漢文の返り点用

◆◆ ページ番号 ◆◆

「挿入」→「ヘッダーフッター:ページ番号」

ページ番号のフォントやサイズなどを変更したいときは
「挿入」→「ヘッダーフッター:フッター」→「フッターの編集」

◆◆ 罫線 ◆◆

「挿入」→「表」では「表の各要素を囲む罫線」を設定した。
これ以外に Word には「文字を囲む罫線」と「段落を囲む罫線」がある。

文字を囲む罫線
  「ホーム」→「フォント:囲み線」

段落を囲む罫線
  「ホーム」→「段落:下罫線(右下のアイコン)」
  メニューの名前は新規文書の作成直後は「下罫線」だが、ドロップダウンリストで
  選ぶと、名称やアイコンの模様も変化する。

  「段落の上」あるいは「段落の下」のみに罫線を設定すると、段落を区切る線になる
  「水平線」という機能もある。

段落を囲む罫線はスタイルとして設定したほうがよい。スタイルとして
設定すると、文字と罫線の間隔を指定することができる。

段落を区切る線は「挿入」→「図:図形 ▼」→「線」で引く方法もある。

◆◆ 書式のコピー ◆◆

フォントの設定、文字の網掛けなどの書式のみをコピーすることができる。

コピーしたい書式が設定されている範囲を選択している状態で
「ホーム」→「クリップボード:書式のコピー/貼り付け」をクリックし、
次にコピー先をドラッグする。

◆◆ 図番号を自動で付ける ◆◆

番号の挿入
  「参考資料」→「図表:図表番号の挿入」
  フィールドが挿入され、スタイルは自動的に「図表番号」になる
  章番号も入れる場合は「番号付け」→「章番号を含める」にチェックを入れ、
  区切り文字を指定する。通常は「ピリオド」

番号の引用
  「参考資料」→「図表:相互参照の挿入」
  参照する項目:図
  相互参照の文字列:番号とラベルのみ

番号の付け直し
  ctrl + A で文書全体を選択した後、F9

フィールドの表示・非表示
  「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」→
  「構成内容の表示:フィールドの網掛け表示」
  を「表示する」にすると、見やすい。

  フィールドの内部情報を表示させるには、
  「右クリック」→「フィールドコードの表示/非表示」
  あるいは「Shift + F9」
  全てのフィールドコードを表示するには「Alt + F9」

◆◆ 章番号・節番号を自動で付ける ◆◆

「ホーム」→「段落:アウトライン」→「新しいアウトラインの定義」
→「オプション(M)」のボタンを押す

まず、「全てのレベルに設定」のボタンを押し、
全て 0mm に設定する。

レベルと対応づける見出しスタイル
  レベル1 → 見出し1
  レベル2 → 見出し2
  レベル3 → 見出し3

番号に続く空白の扱いは  「スペース」or「なし」

レベル2 の見出しは「1.1」のようにしたい。
「番号書式」のテキストボックスがそのような形式になって
おらず、「ア」のようになっているときは、
「次のレベルの番号を含める」で上位レベルの番号を挿入し、
「このレベルに使用する番号の種類」を「1, 2, 3, ...」に設定し、
レベル1 とレベル2 を区切る文字(例えばピリオド)を手動で入れる。

スタイルウィンドウに「見出し1」などのスタイルが表示されないときは
「スタイルウィンドウ右下:オプション」
  →「表示するスタイル:すべてのスタイル」

◆◆ 数式 ◆◆

数式の入力方法は 2 つある。
1 つは Word2007 から新たに採用された方法で
もう 1 つは Word95 の時代からある方法

(1) Word 2007 からの方法

「挿入」→「記号と特殊文字:数式」

「ホーム」→「フォント」でイタリックを選択しておくと
入力したローマ字がイタリックになる(数字や括弧はイタリックに
ならない)。

(2) Word95 からある方法

「挿入」→「テキスト:オブジェクトの挿入」→「新規作成:Microsoft 数式 3.0」

デフォルトのフォントサイズは 12pt なので少し大きすぎる。

入力時に「サイズ」→「サイズの定義」でサイズを変更しておくか、
入力後に「数式を右クリック」→「オブジェクトの書式設定」→「サイズ」
で倍率を 80% などに設定する。

◆◆ Word の便利機能 ◆◆

◆ 文字列の置換
  「ホーム」→「編集:置換」

◆ スペルチェック、表記チェック

英文のスペルチェック

自動で行う
  「ファイル」→「オプション」→「文章校正」→
  「Word のスペルチェックと文章校正:入力時にスペルチェックを行う」にチェック
       ↓
  スペルミスに赤い波線

手動で行う
 「校閲」→「文章校正:スペルチェックと文章校正」

和文のチェック

「ファイル」→「オプション」→「文章校正」→
「Word のスペルチェックと文章校正:自動文書校正」にチェック
       ↓
  スペルミスに赤い波線(ex.「。。」「ひう」)
  文法誤りや表記揺れに青波線
       (ex.「私は決して運動する」「コンピュータとコンピューター」)

 右クリックするとメニューが表示される

◆ 文字数のカウント

 カウントしたい領域を選択した状態で「校閲」→「文章校正:文字カウント」

◆ 文書ファイルの比較

 「校閲」→「比較」で更新前と更新後の 2 つの docx ファイルを読み込むと
 変更した箇所が表示される。

◆ 変更した箇所を添削結果のように表示する

 「校閲」→「変更履歴:変更履歴の記録」→「変更履歴の記録」で
 変更記録を記録するモードに移る。

 「校閲」→「変更履歴:変更内容の表示」で
 「最終版(変更箇所/コメントの表示」」を選ぶと、削除、追加した
 箇所が赤色で表示され、紙の上で添削したような表示になる。
 

◆◆ キーのカスタマイズ ◆◆

私は以下のように割り当てている

Ctrl + 1     上付き
Ctrl + 2     下付き
Ctrl + 3     イタリック
Ctrl + 4     ギリシャ文字

「ファイル」→「オプション」→「リボンのユーザー設定」
→ 左下の「ショートカットキー:ユーザー設定(T)」ボタン

保存先を適切な位置に設定する。

コマンドを選ぶと説明が左下に表示される。
目的のコマンドを選んだ後、「割り当てるキーを押してください」
のテキストボックスをクリックし、
「Ctrl + 2」のようにキーを押し、
「割り当て」ボタンを押す。

上付き           ホーム-Superscript
下付き           ホーム-Subscript
イタリック       ホーム-Italic
ギリシャ文字     フォント-Symbol
図表番号を挿入   参考資料-InsertCaption

◆◆ 背景色 ◆◆

背景色を設定するにはいくつかの方法がある。

<文字単位>

「ホーム」→「フォント:蛍光ペンの色」

<段落単位(行末の空白領域は含まない)>

「ホーム」→「段落:塗りつぶし」

<段落単位(行末の空白領域も含む)>

まず、独自のスタイルを新規作成する。次に
「スタイルの変更」画面 →「左下:書式」→「罫線と網掛け」→「網掛け:背景の色」