LTspice の使い方 覚え書き


◆◆ 参考図書 ◆◆

トランジスタ技術 2014.12 特集 非常に詳しい・例題多数
LTspice 入門編  神崎康宏 CQ出版社
トランジスタ技術 2011.6 特集 登地功  別冊付録 平賀公久

◆◆ 最初にやるべき設定 ◆◆

Tools → Control Panel → Netlist Options
Convert 'μ' to 'u' にチェックを入れる。

Tools → Color でカラーの設定
グラフのラインの色を見やすい色に変更しておく

View → Show Grid でグリッド表示

V1, R1 などの指定時、大文字小文字は区別しない。

◆◆ 基本操作 ◆◆

インターフェースがかなり独特である。

ツールバーのアイコンを左クリックして、そのコマンドのモードに入る。
右クリック or ESC でそのコマンドのモードから抜ける。

コマンドを選択した後、対象となるオブジェクトを指定する方法は、
一太郎 Ver.3 の時代のインターフェースを彷彿させる。

例えば、コピー → ペースト したいときは、
Copy アイコンをクリックしてコピー範囲を指定し、
左クリックで Paste

space を押すと回路が画面中央に配置され縮尺が自動調節される。

zoom のアイコンをクリックしてから、ドラッグすると回路図が移動する。

ショートカットはメニューの Edit を押せば分かる。

◆◆ 回路部品の配置 ◆◆

・抵抗、ダイオード、コンデンサなど

アイコンを選択した後、左クリックで配置、右クリック or ESC で終了。

回転:Move アイコンをクリックした後、部品をクリックして C-R
   C-E で鏡像反転

移動:Move で移動させると Wire は途切れる
   Drag で移動させると Wire は伸びる

削除:Del キーを押してハサミマークが表示されている状態で
   素子の上で左クリック

回路素子の値など文字の移動は、Drag をクリックした後、
文字をクリックして移動後、クリックで移動終了。

・電源、信号源、トランジスタなど

論理素子の AND 記号のアイコンをクリック
電源、信号源は voltage

◆◆ 素子の値の設定 ◆◆

右クリックで数値などを設定
「回路記号」「素子の値」「素子の通し番号」それぞれ右クリックしたときに
設定できる項目が微妙に異なる。

抵抗の値を 1M と指定すると 1m になるので注意。1Meg あるいは 1meg とする。
コンデンサの数値を設定するときに u をつけ忘れないよう注意。

電圧源は右クリックし、Advanced ボタンをクリックすると
詳細な設定項目が現れる。

◆◆ 配線 ◆◆

Wire アイコンをクリック
左クリックで配線をすすめる。折れ線は、端点で左クリックの要あり。
Tina とは操作法が異なる(Tina では端点での左クリックは不要)ので注意。
左クリックした場所が、結線場所なら自動的に終点となる。

右クリック or ESC で配線モードから抜ける。

◆◆ シミュレーションの実行 ◆◆

Simulate → Run で解析開始

Run を実行したとき何が起こるかは、
画面中に書かれているコマンドを実行する。

. ではじまるのが有効なコマンド
; はコメントアウトされたコマンド

.tran   過渡解析
.ac     AC 解析(周波数特性)
.dc     DC sweep 解析
.op     DC 静的電圧

各モードにおける設定は 
Simulate → Edit Simulation Command

LTspice は解析結果として全ての節点の情報を保持する。
何を表示するかは、解析終了後、測定点を設定する。

◆◆ 過渡解析の設定項目 ◆◆

電圧源の設定

 Functions の項目が有効になる。
 Sin 波の場合 Sine にチェックを入れる
 最低限設定すべき項目は DC Offset, Amplitude, Freq
  Tdelay で指定した時間だけ 0 を出力する
  Theta は 1/x のような包絡線を設定する

  パルス波の設定項目の意味は以下の通り
    Vinitial   V1 ( t=0 で V1 の最初からスタートする )
    Von        V2
    Tdelay     周期波形が開始するまでの時間
    Trise      V1 → V2 の時間
    Tfall      V2 → V1 の時間
    Ton        V2 の時間
    Tperiod    周期

  Trise Tfall を 0 にすると LTSpice のデフォルト値になる。
 数値にする。ある例では 0 にすると 1m となってしまった。
 0.001m のように微少な値に設定する。

Edit Simulation Command → transient の設定

  Stop Time (測定時間) のみを設定すると良い
 Maximum Timestep は設定しない方がよい。
 Δt は可変であり、空欄にしておくと最適な値に設定してくれるようだ
 ダイオードと RC 平滑化回路の場合、Maximum Timestep を明示的に設定すると
 電流の波形が乱れる。

◆◆ DC sweep(DC 伝達特性)の設定項目 ◆◆

Edit Simulation Command

 Name of 1st Source to sweep に変化させたい素子の名前 (ex. V1) を入れる。
 start stop step を指定する。3 つめのパラメータが 
 num ではなく step なのに注意!!!

◆◆ DC op pnt (DC operation point) ◆◆

各場所の直流電圧を求めるモード。コマンドは .op
パラメータステッピングを設定してはいけない!!!
解析が終了するとウィンドウが開き、各ノードの電圧、電流のリストが表示される。

電圧値を常時画面上に表示する方法は以下の通り

場所を 1 回クリックするとラベル領域が表示され、
もう 1 度クリックするとその場所の電圧が表示される。

2 回目のクリックの前にカーソルを移動させるとラベル内容が ??? となる。
右クリックしてウィンドウを表示し、表示したいものを選び、$ を消すと
電流も表示できる。

◆◆ AC analysis(周波数特性)の設定項目 ◆◆

複素記号法を用いて振幅と位相を計算するモードである。

Edit Simulation Command で sweep する周波数を設定

電圧源 (voltage) を右クリックして 
Small signal AC Snalysis を設定する

◆◆ 測定点の設定(過渡解析, AC解析, DC sweep) ◆◆

Run マークのアイコンをクリックした後、観測したい点でマウスをクリックする。

マウスの位置に応じて、配線の上なら電圧プローブ、
素子の上なら電流プローブになる。

電流プローブの向きを逆にしたいときは、素子を 180°回転させて素子の向きを
変えるか、グラフウィンドウにて変数名の手前に - をつける。

電圧プローブをドラッグすると 2 点間の電圧を測定できる。

alt を押すと配線の上でも電流プローブになる。このときの向きは、
右向きか下向きのいずれかになるようだ。

一度設定すると、次回からはその設定が引き継がれる。

クリックする位置にラベルを付けておくと、グラフが V(ラベル名) となるので
見やすい。ラベルがないとき V(n001) のようになる。

ラベルを設定するとき、線の上でクリックすると、配線の手間が省ける。

◆◆ グラフ ◆◆

グラフウィンドウで左クリックするとメニューがグラフ用に変化
右クリックでグラフ用メニューを表示

データ点の表示   [Plot Settings] --> [Mark Data Points]

データの外部出力  [File] --> [Export]
          例えば、.step param で 5 回 DC sweep を繰り返したとき、
          5 回分が連続したデータとして出力される。
          x 軸は .dc で設定した値が採用される。

エリアの拡大表示  zoom → 範囲をドラッグ

座標軸の設定    manual limits

符号の反転     V(p2) などのラベルを右クリックし、
          -V(p2) のようにマイナス記号をつける

表示項目の削除
  Plot settings → Visible Traces で ctrl + クリック で選択するか
  Delete Traces のあとで V(input) などのラベル名の上でクリック

◆◆ パラメータステッピング ◆◆

変化させたい「値」を「数値」ではなく「変数」で指定する。
抵抗の値なら 1k ではなく {r1} のように表す。このとき変数名は R1
電流源の値なら 10u ではなく {i1} のように表す。このとき変数名は I1

右端のアイコン .op を選び、パラメータの変化を記述する

例:
.step param r1 list 1k 3k 5k    (値を列挙)
.step param r1 1k 5k 2k         (開始値, 終了値, 間隔)

.step param i1 list 10u 30u 100u  (値を列挙)
.step param i1 5u 25u 5u          (開始値, 終了値, 間隔)

パラメータステッピングの結果多数のグラフが得られる。
選択したグラフだけ表示するには、
グラフウィンドウがアクティブな状態で
右クリック → Select Steps 

◆◆ パラメータの組み合わせを試す ◆◆

.step param no 1 3 1      番号変数名  初期値  終了値  増分値
.param R1 table(no, 1, 15, 2, 20, 3, 25)   各番号に対応する値
.param C1 table(no, 1,  0, 2, 1u, 3, 10u)

この方法で指定すると、select steps のメニューが灰色のままなので、
各線がどの条件のものか分からない。

分かるようにする方法を調べ中。

◆◆ インストールできない場所で使う方法 ◆◆

C:\Program Files\LTC\LTspiceIV

以下をコピーし、scand.exe をダブルクリックすると
起動する。

「tool」→「control panel」などで設定した項目は
Windows7 の場合

C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\VirtualStore\Windows

以下に書きこまれる。

上記のフォルダは、アプリケーションがアクセスが禁止されている
フォルダにファイルやフォルダを生成しようとしたときに
自動的に生成されるフォルダである。

アプリケーションからは禁止されているフォルダ内へのアクセスが
成功したように見える。

◆◆ 可変抵抗の表し方 ◆◆

2 つの抵抗の直列接続で表す。100k とすると

R1 {100k * (1-a) + 1m}
R2 {100k * a + 1m}

a を指定する                   .param a 0.5
a を 0 から 1 まで変化させる   .step param a list 0 0.5 1

抵抗を 0 に設定すると、エラーが発生するので、a = 0, 1 の
ときにエラーにならないよう 1mΩ を追加している。