初版 2010.2.15 最終改訂 2013.2.11
Word2003, Word2007, PowerPoint2003, PowerPoin2007 の 4 種類の ソフトにおいて、「クリップボードの内容を貼り付け」あるいは「挿入→ファイル」 によって、画像を取り込んだ場合について、以下の事項について 調査する。ここで「解像度」は「画像の縦横のピクセル数」を意味する。 Office2013 については こちら。
調査方法は以下の通り。
doc ファイル内に原画像の情報は保存される。 クリップボードにコピーされたデータは以下のとおり。
ppt ファイル内に原画像の情報は保存される。 クリップボードにコピーされたデータは以下のとおり。
以下の現象が起こるので要注意である。
docx 形式でセーブした場合、デフォルトでは 原画像の情報は docx ファイル内に 保持されない。解像度が粗くなる。解像度を維持したい ときは以下のように操作する。
Word に画像を貼り付けた後、その画像をクリックすると 「図ツール:書式」というリボンが出現する。
「調整:図の圧縮」 →「オプション」で「保存時に基本的な圧縮を自動的に行う」のチェックを 外して「OK」を押し、「画像の圧縮」のミニウィンドウでは 「キャンセル」で戻る。
「画像の圧縮」のミニウィンドウで OK を押すと、 この操作をするときにクリックして選択した画像は圧縮(解像度の低下)されて しまうので要注意である。
誤操作を防ぐには、もう一度貼り込み直した方が良いかもしれない。
画像の解像度が維持されているか否かは「画像を右クリック」→「サイズ」 →「サイズ」の「原形のサイズ」を見ればよい。
以下は、「圧縮を自動的に行う」のチェックが入っている場合に おこる現象である。
圧縮を行うので画像の解像度は粗くなる。 ただし、原画像の解像度が 800 x 600 のように、もともと粗い場合は 解像度が保持される。
以下の重要な性質がある。 1 回セーブすると、その後で画像を拡大・縮小しても、docx ファイル中の 解像度は保持される。 従って、貼り付けた直後に、非常に小さいサイズに縮小してセーブし、 一旦その文書を閉じて、再び開き、拡大すると、画像の解像度が 非常に低くなっている。
原画像の解像度が 4000x3000 のとき、貼り付けた後、拡大縮小せずに セーブすると、以下のようになった。
クリップボードへ画像をコピーすると、「保存時に基本的な圧縮を自動的に 行う」のチェックを入れた場合も入れない場合も、クリップボード中の 画像の解像度は縦横ともに 1000 ピクセル以下になった。
デフォルトで pptx ファイルの中に原画像のデータは保存されない。 ppt ファイルも同様である。pptx と ppt の違いは見られない。
「画像の圧縮」のミニウィンドウで OK を押すと、
この操作をするときにクリックして選択した画像は圧縮(解像度の低下)されて
しまうので要注意である。。
画像の解像度が維持されているか否かは
「画像を右クリック」→「配置とサイズ」→「サイズ」
で「原形のサイズ」を見ればよい。
pptx ファイルの中に原画像の解像度が保持されていても、
クリップボード経由では取り出すことはできない。
Web ファイルとしてセーブするしか取り出す方法はないようだ。
「圧縮を自動的に行う」のチェックを入れた場合、
4000x3000 の画像をスライドに貼り付けた後、拡大縮小せずに
セーブして閉じた後、開いたところ以下のようになった。
「基本的な圧縮を自動的に行う」というオプションが導入され、
デフォルトで on になっているのは、Office 2003 の時代と比べて、
デジカメの解像度が飛躍的に増大したことへの対処であると思われる。
PowerPoint で画像を多数含むプレゼンを作成した場合、
原画像の情報を保持すると、ファイルサイズが巨大になる。
プレゼンは 1024x768 で行うので画像解像度は粗くてもよい。
ゆえに、最初のセーブのときに適切な解像度を選ぶと思われる。
Word2003, Word2007, PowerPoint2003, PowerPoint2007 において
解像度が荒い画像 (ex. 32×32 pixel の画像 ) は、
画面表示とプリンターからの出力が異なる(Office2013 は未調査)。
以下のようになる。